「企業内職業人」という生き方

2012.01.08

日本型雇用システムにとって職業が企業内部のものであることは間違いなく、この意味で日本の「職業人」の不幸は、企業内部の職業を守る、その価値を尊重するということに確信を抱けないことにある。企業内部の仕事に没頭するのが「会社人間」であれば、それに向けられるのは、「会社人間であることをやめるべき」である。確かにその没頭は、仕事の価値というより昇進を目指してのものであり、そのためにはどのような仕事であっても受け入れる、それが雇用を守ることである、といったものであることは否定できない。

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これが会社人間の行動であれば、「会社人間であることをやめるべき」といった言葉に会社人間自身が飛びつき、そのために転職や自営を目指して資格の取得に励む、といった光景が繰り広げられることも不思議ではない。そして皮肉なことに、現実の雇用情勢の悪化とともに、「会社人間であることをやめさせられる」、との恐れに怯える以外にないのが会社人間でもある。ゆえにできることは、転職や自営を目指して資格の取得に励むことである、といった光景がさらに繰り広げられることになる。これこそが「人間を幸福にしない」システムかもしれない。