アジアの突然開けた市場、すなわちエマージングマーケットはやはり不安定なものであり、その誤算はあたかもバブルの時代の二の舞のようでもある。バブルの時代にも「新しい消費社会の到来」とさんざんに喧伝されたのであり、そうした言葉に乗せられて製造業は生産増強の投資に走り、結局はそのツケを支払わされているのであれば、現在もまた「アジアの時代」と喧伝されたあげく、そのツケを支払わされている。あるいはアジアにおけ
アジアでの生産は低賃金と同時に低生産性... の続きを読む
「正規」「非正規」という何とも雑な名称が示すように、正規社員こそあるべき姿であり非正規は望ましくないという考え方がある。そう考える人にとっては、非正規のルールを整備・強化することは自己矛盾だったのかもしれない。結果として今回の景気低迷で最大の被害を被ったのは非正規社員の人々であった。さらに、雇用不安の背景には知識不足もありそうだ。雇用に関連するルールは次々に変わっているが、そのようなルールをおおま
雇用不安の理由... の続きを読む
出産などで仕事の現場を離れる時期ができる可能性が大きいということや夫の勤務地などの都合で転職するかもしれないという事情を考えると、女性の場合、仕事の経験が特定の会社の中だけで生きるような職種ではなく、他の会社でも通用する一般性を持った何らかの専門職を狙う方が得な場合が多いだろう。たとえば、法律関係の資格を持って、コンプライアンス(法令遵守)の専門家を目指すというようなイメージだ。なお、ついでに書い
一般の会社で通用する専門職... の続きを読む
労働者派遣法は、本来、そうした悪循環を断ち切り、違法労働とされていたものを社会の表舞台に登場させて、労働基準法などに保障された労働者の権利を確保するというためのものだった。そのために、労働者供給のうち、派遣元が雇用する労働者を第三者の指揮命令下において働かせるもので、派遣先が当該労働者を雇用しない形態を「労働者派遣」として抽出して合法化したのである。派遣元(派遣会社)は、雇用主として労働法上の責任
労働基準法などに保障された労働者の権利を確保する... の続きを読む
我々は、とあるゼミの同窓会に出て、旧友のFさんが若くしてネットベンチャー企業の社長となって活躍していることを知った。会の間、Fさんは羨望の的だったが、同窓会から数日後にFさんから電話があり、相談を持ちかけられた。「仮に、もしもの話なんだが事業をたたんで、転職するとしたら、世話になれるかな?」内容が深刻だったので、我々はFさんに再度会って、詳しい話を伺うことにした。「実は、会社の資金の方が底をつきか
旧友の転職... の続きを読む
ヘッドハンターとしての経験から、IT時代に求められる人材について述べてみたい。私どもの仕事はエグゼクティブ・サーチといって、ごく簡単に言うと社長の右腕になるような人材を探してくることだ。もちろん役員クラスばかりではなく、もっと若い人や、特別の技術者などの依頼を受けることもあるが、いずれにせよ、将来幹部になり得る人が我々のターゲットだ。多くの優秀なビジネスマンを様々な会社に引き合わせた時、何かものを
IT時代に求められる人材、大事なのは人間性... の続きを読む
平成不況が深刻になってからしばらくの間「日本型の雇用制度は変わるのか」という問題がくりかえし問われつづけた。これまで日本の雇用制度の聖域と考えられていたホワイトカラーの、それも管理職層が、雇用調整の対象としてスポットライトを浴びたことがその背景にあった。ここでは、それが適切な雇用行動かどうか整理して考えてみよう。結論的に言えば、このような雇用行動は不適切であり、現在の中高年層については解雇するので
曲り角にたつ長期安定雇用... の続きを読む
ベテラン社員の中には、プロ棋士たちのように、いつまでも実力で勝負して、ダメならクビを切ってもらうと潔い考えの持主もいるかもしれない。新人社員にまだまだ負けぬという気概をもっている人もいるであろう。これは、これで一つの生き方である。ただ、私がもし同じ立場なら、年をとってから、実力不足と熔印を押されて。会社から追い出されるのはイヤだと思うだろう。実力主義は年齢に関係ないということなので、実力が足りなけ
退職金をもらって辞めていくほうが幸せな人生... の続きを読む
「非正規雇用」とは、これまでの「正規雇用」にはない、以下の要素のひとつか複数の組み合わせによる雇用であるとする。その要素とは、(1)通常の労働者より短い時間で働くという「短時間」労働、(2)定年までの長期の雇用に対して期間の定めがおかれた雇用、(3)第三者に対する労務の提供を内容とする雇用の間接的性質、である。(1)との関係では、「短時間労働者の雇用管理の改善に関する法律」(以下には単に「パート法
「非正規雇用」の要素... の続きを読む
「ワンートゥー・ワンマーケティング」と呼ばれる、ターゲットを絞り、ターゲットに合わせたアプローチをとる手法が一般商品のマーケティングの世界では当たり前になっているのに、新卒採用業界ではいまだにマスマーケティングが主流だ。企業と学生の間に入る採用支援の業者にとって、「たくさん集めて、たくさん落とす」手法のほうがお金になるので、巧みに真実が隠されているのだ。「いい人を採用しようと思ったら、たくさんの人
採用業界に身を置く企業も存在価値を失っていく... の続きを読む
パートタイム労働者を雇用する機会が増えていますが、雇用にあたっては、労働保険・社会保険の適用について確認しておく必要があります。なお、労働保険とは労働者災害補償保険(以下「労災保険」という)と雇用保険を、社会保険とは健康保険と厚生年金保険を指します。労災保険は、企業がその適用事業であれば、パートタイム労働者も自動的に適用となります。雇用保険は、週所定労働時間が20時間以上で、1年以上の雇用継続と9
パート雇用では社会保険に配慮する... の続きを読む
「松下電器産業本体が再雇用することもあれば、社外に斡旋することもあるでしょう。また、高齢者のノウハウを生かせる新会社を設立して、そこで雇用するという方法も考えています」同社でも、今後、定年退職者は増え続け、数年後には三〇〇〇人規模になる。それだけの数の再就職先を確保するのは並大抵のことではないだろうが、間島氏はその用意はできていると言う。「もちろん、全員に満足できるような仕事を紹介するのは難しいか
松下電器産業という企業の懐の深さ... の続きを読む
自分のことを理解するには、他人からの視点を理解しなければならない。さらには、就活にしろ、なんにしろ、何かに取り組む過程で、自分とは何かということに気づくものである。そのことに学生は気づけない。いや、気づくかどうかにかかわらず、就活マニュアル本などに流されて、やってもやらなくても変わらないレベルの自己分析をやってしまう。机に向かって今までの人生を広く浅く振り返り、もっともらしい言葉で表現する。これが
他人からの視点を理解しなければならない... の続きを読む